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第4回:モチベーション維持の心理学的アプローチ 【教員採用試験の不合格を合格に変える!】(全20回連載)

  • 執筆者の写真: 河野正夫
    河野正夫
  • 2025年9月29日
  • 読了時間: 10分

第4回:モチベーション維持の心理学的アプローチ



【教員採用試験の不合格を合格に変える!】(全20回連載)



★★はじめに★★



教員採用試験の勉強は長期戦です。


最初はやる気に満ちていても、数ヶ月経つと「もう無理かもしれない」「今日は休みたい」と思う日が必ず来ます。


これは誰にでも起こる自然な現象です。


しかし、合格する人と不合格になる人の違いは、やる気が下がった時にどう対処するかにあります。


この記事では、心理学の研究成果をもとに、長期間にわたってモチベーションを維持する具体的な方法を分かりやすく解説します。





★★モチベーションが下がる理由を理解する★★



まず、なぜモチベーションが下がるのかを理解することが大切です。


原因が分かれば、適切な対策を取ることができます。



☆目標が遠すぎて実感が湧かない


試験日が半年先、1年先だと、ゴールが遠すぎて頑張る気持ちが続きません。


人間の脳は、遠い未来よりも目の前のことを優先するようにできています。



☆成長を実感できない


毎日勉強していても、自分が成長している感覚がないと、やる気が失われます。


「こんなに頑張っているのに、本当に合格できるのか?」という不安が大きくなります。



☆完璧主義による疲弊


「毎日3時間勉強しなければ」「1日も休んではいけない」という完璧な計画を立てると、少しでも計画が崩れた時に自己嫌悪に陥り、やる気を失ってしまいます。



☆孤独感によるストレス


一人で勉強を続けることは、想像以上に精神的な負担が大きいものです。


誰にも相談できず、励まし合う仲間もいない状況では、モチベーションを保つのが困難になります。



★★内発的動機づけを高める方法★★



心理学では、モチベーションを「外発的動機づけ」と「内発的動機づけ」に分けて考えます。


外発的動機づけは、報酬や罰など外からの働きかけによるもので、内発的動機づけは、自分自身の興味や楽しさから生まれるものです。


長期的に続けるには、内発的動機づけを高めることが重要です。



☆「なぜ教員になりたいのか」を明確にする


あなたが教員を目指す本当の理由は何ですか?


「子どもが好き」「教えることが楽しい」「恩師のような先生になりたい」など、心の底から湧き出る理由を文章にして書き出してみましょう。


(この段階では、まだ、志望動機文ではありません。


まずは、スタートですから、「子供が好き」でも、「恩師に憧れて」でも構いません。)



◎具体的な方法:


1. A4用紙を用意する


2. 「私が教員になりたい理由」というタイトルを書く


3. 思いつくまま、理由を書き続ける(最低10個)


4. その中で最も心が動く理由を選ぶ


5. 選んだ理由を目に見える場所に貼っておく



☆小さな「できた!」を積み重ねる


大きな目標だけでなく、毎日達成できる小さな目標を設定します。


「今日は教育基本法を覚える」「過去問を3問解く」など、確実に達成できるレベルの目標を立て、達成するたびに自分を褒めましょう。



◎達成感を味わう工夫:


・チェックリストを作り、達成したら印をつける


・勉強した内容を日記に記録する


・一週間の終わりに「今週できたこと」をリストアップする



☆学ぶことの楽しさを見つける


勉強を「つらい作業」ではなく「新しい発見」として捉えます。


「こんな教育理論があるんだ」「この指導法は面白い」と、学びの中に楽しさや驚きを見つけることで、内発的動機づけが高まります。



★★自己効力感を高める戦略★★



自己効力感とは「自分ならできる」という信念のことです。


心理学者アルバート・バンデューラの研究によって、自己効力感が高い人ほど困難な課題に挑戦し、成功する可能性が高いことが分かっています。



☆成功体験を積み重ねる


最も効果的なのは、実際の成功体験です。小さな成功でも構いません。


「先週解けなかった問題が解けた」「面接で答えられなかった質問に答えられるようになった」という経験が、自信につながります。



◎段階的な目標設定:


1. 確実に達成できる簡単な目標から始める


2. 達成したら、少し難しい目標に挑戦する


3. 成功したら、さらに難しい目標へと進む



☆他者の成功を観察する


自分と似た状況の人が成功している姿を見ることで、「自分にもできるかもしれない」と思えるようになります。



☆言葉による励まし


信頼できる人からの「あなたならできる」という言葉は、自己効力感を高めます。


家族、友人、先輩などに、自分の目標を伝え、応援してもらいましょう。


また、自分自身に対しても「私はできる」と言い聞かせることが効果的です。



☆心身の状態を整える


疲れていたり、不安が強かったりすると、自己効力感が下がります。


十分な睡眠、適度な運動、リラックスする時間を確保することで、「やれる」という気持ちを保つことができます。



★★目標設定理論に基づく動機づけ★★


心理学者エドウィン・ロックの目標設定理論によれば、適切な目標設定がモチベーションと成果を高めることが分かっています。



☆具体的で明確な目標を持つ


「頑張る」ではなく「教職教養で80点を取る」「面接で具体的なエピソードを3つ用意する」など、何を達成すればよいのかが明確な目標を設定します。



☆適度に難しい目標を設定する


簡単すぎる目標では達成感が得られず、難しすぎる目標では挫折してしまいます。


「少し頑張れば達成できる」レベルの目標が最も効果的です。



☆目標に対するコミットメント


目標を他人に宣言する、目標を紙に書いて貼る、勉強仲間と目標を共有するなど、目標に対する自分の関わりを強めることで、達成への意欲が高まります。



☆フィードバックを定期的に得る


自分の進捗状況を定期的に確認します。


模擬試験を受ける、過去問の正答率を記録する、勉強時間を記録するなど、客観的なデータで自分の成長を確認しましょう。



★★スランプや挫折への対処法★★



どんなに計画を立てても、必ずスランプや挫折の時期が来ます。


その時にどう対処するかが、合格への分かれ道になります。



☆スランプは成長の証と捉える


スランプは能力が伸びる直前に起こることが多いです。


「今は次のステージに上がる準備期間だ」と前向きに捉えましょう。



☆完璧を求めない


計画通りにいかない日があっても大丈夫です。


「今日は50%しかできなかったけど、ゼロよりは良い」と考えることで、自己嫌悪に陥らずに済みます。



☆休息の重要性を理解する


疲れた時は思い切って休むことも大切です。


1日休んだからといって実力が落ちることはありません。


むしろ、適度な休息が次の学習効果を高めます。



☆リフレーミング(見方を変える)


「問題が解けない」を「これから伸びる部分が見つかった」と捉える、「不安だ」を「真剣に取り組んでいる証拠だ」と捉えるなど、否定的な出来事を肯定的に解釈し直します。



★★優れた指導者からのコンサルティングの重要性★★



教員採用試験の準備は孤独な戦いになりがちです。


しかし、経験豊富な指導者からの適切なアドバイスは、モチベーション維持と学習効率の向上に大きく貢献します。



☆なぜ指導者が必要なのか


自分一人では気づかない弱点や改善点を、客観的な視点から指摘してもらえます。


また、試験の最新情報や効果的な学習法について、信頼できる情報を得ることができます。


不確かなうわさや都市伝説に惑わされることなく、正確な情報に基づいて準備を進められます。



☆優れた指導者の見つけ方


理想的な指導者は、教員採用試験の合格実績があり、最新の試験情報に精通している人です。


面接の指導者であれば、コミュニケーション理論、レトリック理論、パフォーマンス理論を深く研究して、実践に活かせる指導をしてくれる人です。



☆指導者から得られる具体的な効果


定期的なフィードバックにより、自分では気づきにくい問題点を早期に発見できます。


例えば、面接での話し方、模擬授業での改善点、論述問題の答案の書き方など、客観的な評価を受けることで、効率的に実力を伸ばせます。


また、モチベーションが下がった時に、経験に基づいた励ましやアドバイスをもらえます。


「この時期は誰でも不安になる」「あなたの成長は確実に見られる」といった言葉は、自己効力感を高める大きな力になります。


効果的なコンサルティングの受け方 指導者との関係を最大限に活用するには、以下の点を心がけましょう。



・定期的に相談する時間を設定する(月3~4回程度)


・具体的な質問を準備しておく


・素直にアドバイスを受け入れる


・指導されたことを必ず実践する


・実践した結果を報告する



誤った情報に惑わされないために 教員採用試験に関しては、根拠のないうわさや都市伝説が多く存在します。


「○○をすれば必ず合格する」「△△県は□□が有利」といった情報に振り回されないよう、信頼できる指導者からの正確な情報を基準にして判断することが重要です。



★★習慣化による自動的なモチベーション維持★★



モチベーションに頼らず、習慣の力を使うことも重要な戦略です。



☆決まった時間に勉強する


毎日同じ時間に勉強を始めることで、その時間になると自然と勉強モードに入れるようになります。


歯磨きや入浴のように、「やる気」がなくても自動的に行える習慣にします。



☆勉強開始のルーティンを作る


「机に座る→水を飲む→タイマーをセットする→勉強開始」など、決まった手順を作ることで、スムーズに勉強に入れるようになります。



☆環境を整える


勉強する場所を決める、スマートフォンを別の部屋に置く、勉強に必要なものをすぐ取れる場所に配置するなど、勉強しやすい環境を作ります。



★★セルフコンパッション(自分への優しさ)★★



心理学者クリスティン・ネフの研究によれば、自分に厳しくするよりも、優しく接する方が長期的なモチベーション維持に効果的です。



☆失敗を責めない


「今日は集中できなかった」と落ち込むのではなく、「今日は調子が悪かったんだな。明日また頑張ろう」と自分を許すことで、次の日の学習意欲を保てます。



☆自分を励ます言葉を使う「ダメだ」「できない」ではなく、「今日もよく頑張った」「少しずつ成長している」と、自分に優しい言葉をかけましょう。



☆完璧な人間はいないと認める


誰でも調子の良い日と悪い日があります。


それを受け入れることで、心の余裕が生まれ、長期的には良い結果につながります。



★★長期的視点とバランス★★



モチベーション維持には、長期的な視点と生活全体のバランスが重要です。



☆人生の中の教員採用試験


教員採用試験は大切ですが、人生のすべてではありません。


勉強以外の時間も大切にすることで、精神的なバランスが保たれ、結果的に勉強の効率も上がります。



☆趣味や楽しみを持つ


息抜きの時間を計画的に取り入れます。


好きな映画を見る、友人と食事をする、運動をするなど、勉強以外の楽しみがあることで、心身のバランスが保たれます。



☆健康管理を最優先に


十分な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動は、モチベーション維持の土台です。


体調を崩してしまっては、どんなに良い計画も実行できません。



★★まとめ★★



モチベーション維持は、根性や気合いではなく、心理学の知見に基づいた戦略的なアプローチで実現できます。


内発的動機づけを高め、自己効力感を育て、適切な目標を設定し、習慣化し、自分に優しくする。


これらの方法を組み合わせることで、長期間にわたって学習を継続できます。


重要なのは、完璧を目指さないことです。


モチベーションが下がる日があっても当然です。


その時に、この記事で紹介した方法を一つでも実践することで、また前に進むことができます。



次回は、教職教養の効率的なマスター法について詳しく解説します。


高いモチベーションを維持しながら、効果的な学習方法を実践することで、確実に合格へと近づいていきましょう。




河野正夫



 
 
 

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