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第28回:面接当日の所作・身だしなみ・入退室マナー。【教採ブログ連載】

執筆者の写真: 河野正夫
河野正夫
7月24日
読了時間: 8分

【教採ブログ連載】


第28回


面接当日の所作・身だしなみ・入退室マナー





★所作・身だしなみは「評価の前提」である



教員採用試験の2次試験の面接において、回答の内容だけが評価の対象ではありません。


面接官は、受験者が部屋に入ってきた瞬間から、退室するまでのすべての時間を通じて、受験者の印象を形成しています。


所作・身だしなみ・入退室のマナーは、回答の内容を評価する前提として機能します。


どれほど回答の内容が優れていても、入室時の態度が雑であったり、身だしなみが整っていなかったりすると、それだけで面接官の評価に影響します。


逆に、所作が丁寧で身だしなみが整っている受験者は、回答の内容を聞く前から「この人は教師としての自覚がある」という印象を与えます。


所作・身だしなみ・入退室のマナーは、面接の準備において、回答の内容と同等の重要性を持つものです。


この記事では、面接当日の所作・身だしなみ・入退室マナーについて、具体的に整理します。



★身だしなみの基本——清潔感と誠実さ



面接における身だしなみの基本は、華やかさや個性ではなく、清潔感と誠実さです。


面接官が身だしなみに求めているのは、教師として子どもや保護者の前に立つにふさわしい外見であるかどうかという点です。


教員採用試験の1次・2次試験は、多くの自治体で7月から8月にかけて実施されます。


真夏の時期であることから、近年はクールビズを指定する教育委員会がほとんどです。


上着なし・ネクタイなしという服装が標準化されており、受験者が上着を着用しないことは、現在では一般的な対応として受け入れられています。


受験する自治体の受験案内に服装に関する指示がある場合は、その指示に従うことが最優先です。


クールビズ対応が指定されている場合は、上着なし・ネクタイなしの服装で臨むことが適切です。


服装の基本的な方向性として、男性はワイシャツにスラックス、女性はブラウスにスカートまたはスラックスという組み合わせが一般的です。


色は落ち着いたものを選んでください。


派手な色柄や装飾の多いものは避けてください。


服装の細部として、シワ・汚れ・ほつれがないことを、前日に確認してください。


当日の朝に気づいても、対処できない場合があります。


靴は、磨かれた清潔な状態であることを確認してください。


靴の状態は、面接官の目に意外なほど入ります。


髪型は、清潔感のある整った状態にしてください。


前髪が顔にかかる状態や、寝ぐせが残っている状態は、だらしない印象を与えます。


男性は顔の剃り残し、女性は過度なメイクや装飾品に注意してください。


香水・整髪料は、強い香りが残らない程度に控えてください。


閉じた空間での面接において、強い香りは面接官に不快感を与えることがあります。


鞄は、フォーマルな印象のものを選んでください。


リュックサックや大きなトートバッグは、場にそぐわない印象を与えることがあります。



★入室前の準備——待機時間の過ごし方



面接室に呼ばれるまでの待機時間も、評価の対象である可能性があります。


待機場所での態度が、試験官や関係者の目に入ることがあるからです。


待機中は、背筋を伸ばして静かに座ってください。


足を組む、腕を組む、スマートフォンを操作するといった行動は、待機場所であっても避けてください。


軽い復習をする場合は、メモを静かに確認する程度にとどめてください。


他の受験者と声高に話すことも、控えることをすすめます。


呼ばれる直前に、身だしなみの最終確認を行ってください。


髪の乱れ・服のシワといった細部を整えてから、面接室に向かってください。



★入室——最初の数秒が印象を決める



面接室への入室は、面接官が受験者を最初に評価する瞬間です。


入室の手順を、具体的に整理します。


ドアをノックします。


ノックの回数は3回が一般的です。


面接官から「どうぞ」という声がかかったら、ドアを開けてください。


ドアを開けたら、まず面接室の中に向かって「失礼します」と声に出して一礼します。


この一礼は、ドアを開けたまま行ってください。


ドアを丁寧に閉めます。


後ろ手でドアを閉めることは避けてください。


ドアの方に向き直り、両手でドアをしっかり閉めてください。


ドアを閉めたら、面接官の方に向き直り、「よろしくお願いいたします」と声に出して一礼します。


指定された椅子の横まで歩いて移動します。


歩き方は、背筋を伸ばし、足音を立てずに歩いてください。


椅子の横に立ち、「○○と申します。よろしくお願いいたします」という形で一礼します。


自治体によっては、この自己紹介を省略する場合もあります。


試験官の指示に従ってください。


「お座りください」という指示があったら、「失礼します」と一言述べてから着席してください。


指示なしに座ることは避けてください。



★着席中の所作——姿勢と視線



着席中の所作は、面接が終わるまで継続して評価の対象です。


姿勢は、背筋を伸ばして座ることが基本です。


椅子の背もたれにもたれかかることは避けてください。


深く座りすぎず、椅子の前半分から三分の二程度に座る姿勢が、背筋が自然に伸びる座り方です。


手は、膝の上に自然に置いてください。


男性は両手を軽く握った状態で膝の上に置く、女性は両手を重ねて膝の上に置くという形が一般的です。


足は、そろえて床につけてください。


足を組むことは、面接の場では避けてください。


視線は、面接官を自然に見てください。


複数の面接官がいる場合は、質問をした面接官を中心に見ながら、他の面接官にも視線を配ることが自然な対応です。


天井や床を見ながら話すことは、考えている印象は与えますが、自信のない印象も同時に与えます。


面接官との視線のやり取りを、自然に保つことを意識してください。


回答中に面接官がメモを取っていても、気にせず話し続けてください。


メモを取ることは、面接官の通常の業務であり、回答の評価とは別の作業です。



★話し方の所作——声と表情



着席中の話し方にも、所作として意識すべき点があります。


声の大きさは、面接官にはっきり届く大きさで話してください。


緊張すると声が小さくなりやすくなります。


普段より意識的に大きな声で話すくらいの意識が、面接の場ではちょうどよい場合があります。


話すスピードは、普段の会話よりやや遅めを意識してください。


緊張すると早口になりやすく、回答の内容が面接官に届きにくくなります。


表情は、硬くなりすぎないことを意識してください。


緊張から表情が固まりやすくなりますが、自然な表情で話すことが、面接官との自然なやり取りを生み出します。


回答の内容によっては、穏やかな笑顔が伴うことが自然な場面もあります。


常に硬い表情を保つ必要はありません。



★退室——最後の印象を丁寧に締めくくる



面接が終わったあとの退室も、評価の一部です。


「これで面接を終わります」という面接官の言葉があったら、着席したまま「ありがとうございました」と一礼します。


椅子の横に立ち、改めて「ありがとうございました」と一礼します。


この一礼は、深くていねいに行ってください。


面接の終わりに向けて気が緩みやすい瞬間ですが、退室の所作まで丁寧に行うことが、最後の印象を整えます。


ドアの前まで歩き、ドアの前で面接官の方に向き直り、もう一度「失礼します」と一礼してからドアを開けてください。


退室する際も、ドアを丁寧に閉めてください。


後ろ手でドアを閉めることは避け、ドアの方に向き直って両手でしっかり閉めてください。


ドアを閉めたあと、廊下に出てからも、気を緩めないことが重要です。


待機場所に戻るまで、あるいは建物を出るまで、姿勢と態度を保ってください。


面接室の外でも、試験官や関係者の目に入る可能性があります。



★所作は「練習しないと身につかない」



所作・マナーは、知識として知っているだけでは本番で自然に実行できません。


入室から退室までの一連の流れを、実際に動きながら練習することが不可欠です。


信頼できる人に面接官役を依頼し、入室から退室までを通して練習してください。


ドアのノック・一礼・着席・回答中の姿勢・退室という流れを、実際に声に出しながら動く練習を繰り返すことで、本番での自然な所作が身につきます。


録画して確認することも有効です。


自分では自然にできているつもりでも、録画を見ると姿勢の崩れや一礼のタイミングのずれが見えることがあります。


所作の練習は、面接の回答の練習と並行して、早い段階から始めてください。



★最後に——所作は「教師としての自覚」を示す



面接当日の所作・身だしなみ・入退室のマナーは、教師という職業への自覚と敬意を示すものです。


面接官は、受験者の所作を通じて、「この人は子どもや保護者の前に立つにふさわしい人物か」という問いに答えようとしています。


回答の内容を磨くことと並行して、所作・身だしなみ・入退室のマナーを丁寧に準備することが、2次試験の総合的な評価を高めます。


受験する自治体の服装指定を確認したうえで、清潔感のある身だしなみを整え、丁寧な入退室の所作、着席中の安定した姿勢と自然な視線を本番で自然に実行できる状態にまで仕上げること。


それが、面接当日の準備の完成です。




河野正夫




 
 
 

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