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第18回:面接直前のチェックリストと最終確認事項 『養護教諭のための無料講座』

  • 執筆者の写真: 河野正夫
    河野正夫
  • 2025年6月25日
  • 読了時間: 5分

『養護教諭のための無料講座』【全20回連載】


第18回:面接直前のチェックリストと最終確認事項


前日までにすべき準備と本番での留意点/想定外の質問への心構え



はじめに



面接直前の数日間は、これまで積み重ねてきた準備を最終的に「本番仕様」に整える極めて重要な時間です。


とりわけ養護教諭の採用面接は、知識や経験だけでなく、「応答の安定感」や「即応力」「自己理解の言語化」といった、総合的な表現力が問われます。


この回では、面接直前に確認すべき実践的なチェックリストと、当日の対応における重要なポイント、さらには想定外の質問への備え方について、具体的かつ実践的に検討していきます。





1.前日までの準備:


最終確認リスト



面接準備の最終段階では、「新たに詰め込む」よりも、「これまでの準備をいかに安定して再現できるか」が重要になります。


以下の観点から、自分の準備状況を確認しておきましょう。



(1)語りの軸が明確か


志望理由、専門性、支援観などの基本的な問いに対して、「自分が何を大切にして教員を志すのか」「どのような養護教諭として働きたいのか」という核心がぶれていないかを確認します。


模範解答の表層をなぞるのではなく、「自分の言葉」として語れる軸を再構築することが最優先です。



(2)代表的な質問に対する安定した応答力


「志望動機」「自己紹介」「あなたの強み・弱み」「どんな授業・保健指導をしますか」「保護者対応では何に気をつけますか」など、頻出質問への回答を再確認し、音読によってテンポ・語尾・語調に不自然さがないかチェックします。


暗記ではなく、「その場で語る」想定で繰り返し練習することが有効です。



(3)語尾・話し方のチェック


面接本番では、内容だけでなく語尾の安定性や語り口の自然さも大きく評価されます。特に「〜と思います」「〜と考えています」「〜していきたいです」などの語尾を状況に応じて丁寧に使い分け、過剰な断定やぶっきらぼうな口調にならないよう、柔らかく誠実な印象を保ちましょう。



(4)「過去の経験」への語りの整理


エピソードの語り方においては、出来事の羅列に終始せず、「そのとき自分がどう考え、どう行動し、そこから何を学んだのか」という構造で語れるかが重要です。


過去の経験をストーリーとして再確認し、「経験を語ることが、未来のビジョンにつながっている」と面接官に感じさせる設計が求められます。



(5)衣服・髪型・身だしなみの確認


これは基本中の基本ですが、面接前日にあらためて確認しておくべき事項です。


清潔感・落ち着き・誠実さを印象づける外見は、第一印象に強く影響します。


髪が乱れていないか、制服にシワはないか、爪や靴は清潔か、鏡で全身のバランスをチェックしましょう。



2.本番当日に気をつけたいこと



面接当日は、準備した内容をそのまま再現する場ではなく、「目の前の面接官と、いまここで向き合う場」であることを自覚することが大切です。



(1)一問一答ではなく「対話」を意識する


面接はテストのように答えを正確に言う場ではなく、対話を通じて人間性や教育観、誠実さを伝える場です。


質問の意図を読み取り、相手の表情を見て話し、柔軟に応じることが求められます。


話しすぎず、しかし端的すぎず、余白を保った語りが理想です。



(2)緊張のコントロール


緊張を完全になくすことは困難ですが、「緊張しながらも、自分の言葉で語る」ことを目標にしましょう。


深呼吸・姿勢の安定・笑顔・相手の目を見ることなどが、緊張を和らげ、語りのテンポを整える助けになります。


緊張を「本気で臨んでいる証」ととらえ、焦らず丁寧に語る姿勢が大切です。



(3)焦りを誘う展開にどう対処するか


想定と異なる順番で質問が出たり、答えにくいことを聞かれたりしたときには、「少し考えてもよろしいでしょうか」と前置きすることで、落ち着いた印象を保てます。


言葉に詰まっても、言い直しや補足は誠実に行えば評価を下げる要因にはなりません。



3.想定外の質問への備え方



想定外の質問にどう対応するかは、面接全体の評価において大きな分かれ道になります。


以下の観点から、即興的な応答力を高める準備をしておくことが推奨されます。



(1)「聞かれたことに答える」訓練


ありがちな失点は、準備した内容をとにかく言おうとして、質問の焦点からズレてしまうことです。


たとえば「あなたが苦手な仕事は?」と問われた際に、「協働的に取り組む姿勢は大切だと思っています」と答えてしまうと、真正面から答えていない印象を与えます。


まず質問の主語と述語を把握し、正面から簡潔に答えたうえで、背景や意義を語る訓練が有効です。



(2)即興的な語りを支える「基本文型」の習得


「私は〜と考えています。(なぜなら)〜だからです」「それに対しては〜と対応したいと考えます」など、即座に展開できる基本的な文型を体に馴染ませておくことで、思考と語りが自然に連動します。


これは「内容を用意する」よりも、「語るための構造を体得する」という発想が必要です。



(3)「沈黙」に耐える力と表現の誠実さ


即答できないときに焦って曖昧な言葉で逃げるよりも、数秒沈黙して「慎重に言葉を選んでいる」という姿勢を見せる方が、評価としては高いことがあります。


「私の中でも、まだ答えが定まっていない点がありますが…」と正直に語る姿勢は、誠実さとして伝わります。



おわりに



面接直前の準備とは、知識の補充や新しい言い回しの暗記ではなく、「自分が大切にしていることを、自分の言葉で語る準備」を整えることです。


語りのテンポ、話し方、応答の論理構成、視線や姿勢といった要素を総合的に確認し、「本番で自分らしく語る」ための環境と心構えを最終調整していくことが、最終局面での勝負を分けます。


不安が残る状態で面接を迎えるのではなく、「これまでの準備を信じて語る」という姿勢で臨めるよう、自分自身に対する信頼を高める時間として、面接直前の時間を活用してください。




河野正夫



 
 
 

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