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第17回:「面接で“浮かない”ための言語感覚」、違和感・過剰・逸脱を避ける

  • 執筆者の写真: 河野正夫
    河野正夫
  • 2025年6月24日
  • 読了時間: 3分

【1倍程度の低倍率で落ちないために】(連載全20回)


第17回:「面接で“浮かない”ための言語感覚」、違和感・過剰・逸脱を避ける



教員採用面接において、個性や主体性は重要であるとされながらも、実際には「目立ちすぎる」語り方がマイナスに働くことがあります。


特に、1倍程度の低倍率という状況では、全員が一定水準の能力を有していることが多く、最終的な選考基準は、「一緒に働けるか」「違和感を覚えないか」といった、対人的な調和感覚へと移行します。


つまり、面接の場で“浮かない”ということは、それ自体が合格を引き寄せる重要な要素です。


この回では、面接において「違和感・過剰・逸脱」を避けつつ、自らの実力や信念を伝えるための言語感覚と語りの工夫について考察します。





1.「違和感」は内容よりも語りのリズムや距離感に宿る



面接で生じる“違和感”の多くは、語られる内容自体ではなく、それを表現する言語の選択や語調、間合いといった「語りのニュアンス」に起因します。


たとえば、硬すぎる話し方や論文的な表現は、面接官に不自然さを感じさせる要因となります。


また、話し言葉においては、過度な修辞や比喩、あるいは過剰な謙遜表現も、自己主張の不安定さや不明瞭さにつながります。


教員面接において求められるのは、「簡潔」「明瞭」「等身大」であり、日常の対話として違和感のない表現がもっとも信頼されます。


自らの経験や考えを語るときには、「私は〜と考えます。その理由は〜です」といった基本的な構文を軸とし、聞き手との距離感を適切に保つことが重要です。



2.「過剰」とは、自信と誇張の境界を見誤ることである



語りが“過剰”に見える要因の一つは、「良く見せよう」という意識が先行しすぎて、自己評価や成果の描写が現実とかけ離れてしまうことにあります。


「誰よりも努力しました」「生徒全員が感動していました」といった極端な言い切り表現は、誇張と取られる可能性があります。


また、「私は絶対に教員に向いています」といった断定的な自己判断は、柔軟性のなさを印象づける恐れもあります。


教員という職業は、常に変化と他者との調整が求められる職種であるため、過剰な自己主張よりも、「他者と協働する中で自分の強みを活かしたい」といった協調的な表現が望ましいです。


実力をアピールする際にも、「〜という経験を通じて、少しずつ力をつけてきました」といった語り方が、より誠実で信頼を得やすくなります。



3.「逸脱」とは、評価軸から外れた語り方である


“逸脱”とは、個性や意欲を示そうとするあまり、面接の場にふさわしくない内容やスタイルで語ってしまうことを指します。


たとえば、専門知識をひけらかすような語りや、自分の哲学や理念を過度に展開するような語りは、面接官との温度差を生みかねません。


また、「理想の教育を実現したい」と語る際に、現実の学校の制約や他教員との協働を軽視したような発言は、“現場を知らない”という評価につながります。


面接では、教育理念を語る際にも、「現場でできることから一歩ずつ取り組む姿勢」を示し、個性と現実感覚のバランスを保つことが求められます。



結びに:


「目立たない優秀さ」の価値



教員採用面接は、自己を大きく見せる競争ではなく、「ともに働ける人」を選ぶ選考です。


1倍程度の低倍率の選考では、最終的には「この人と安心して働けるかどうか」が決め手になります。


その意味で、“目立ちすぎない優秀さ”は、面接において非常に重要な戦略です。


語りすぎず、語らなさすぎず。自己を飾らず、しかし卑下もせず。等身大の語りによって、「この人となら現場を支え合える」と思わせることが、“落ちない”ための鍵となります。



次回・第18回では、面接回答における「論理の飛躍」をどう防ぐかについて、チェックリスト的視点からの点検法を紹介します。



どうぞ、ご期待ください!




河野正夫




 
 
 

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