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第16回:面接官ガチャについて。 【初歩から学ぶ面接合格戦略】(30回連載シリーズ)

執筆者の写真: 河野正夫
河野正夫
4 分前
読了時間: 6分

【初歩から学ぶ面接合格戦略】(30回連載シリーズ)


第16回:面接官ガチャについて



★面接官には、当たりはずれがあります



最初に、率直に書いておきます。


面接官には、当たりはずれがあります。


ものすごく好意的な面接官に当たり、終始うなずきながら聞いてもらえて、高い評価で合格することがあります。


厳しく、やや意地悪な面接官に当たり、言葉を遮られ、低い評価で不合格になることもあります。



同じ受験者が、同じ語りをしても、結果が変わる場合があります。



偶然と言えば偶然です。


運命と言えば運命です。



この要素は、確かに存在します。


まず、ここを認めるところから始めます。





★ばらつきは、二つの層で生まれます



面接官ごとの差は、二つの層に分けて整理できます。



第一層は、立場による差です。



校長。


教頭。


教育委員会の指導主事。


センター長。


行政職の中間管理職。


自治体によっては、民間人面接官。



それぞれの立場で、期待するものや求めるものが違います。



第二層は、個人による差です。



同じ校長でも、考え方が違います。


性格も違います。



優しい面接官がいます。


厳しい面接官がいます。


ちょっと意地悪に感じられる面接官もいるかもしれません。



この二つの層は、性質がまったく違います。



★第一層は、設計で対応できます



立場による差は、予測できます。



誰が座るかは分かりません。


しかし、座る可能性のある立場は、限られています。



学校の管理職。


教育委員会の指導主事や管理職。


そして、民間人面接官。



この三つの目に同時に届く語りを用意しておけば、立場によるばらつきは大きく吸収できます。



ここは、運の領域ではありません。


準備の領域です。



★第二層は、完全には予測できません



一方で、個人の性格や好みは、事前には分かりません。


話のテンポが速い方を好む面接官がいます。


ゆっくり話す方を好む面接官もいます。



熱意を高く評価する面接官がいます。


冷静さを高く評価する面接官もいます。



同じ語りが、ある面接官には好ましく響き、別の面接官には物足りなく響く。


こうした現象は、実際に起こります。


ここに、運の要素が残ります。



★厳しい面接官が、低評価の面接官とは限りません



ここで、誤解を一つ解いておきます。



厳しい質問が続いたから不合格だった。


この因果は、成立しません。



追質問が増えるのは、面接官が関心を持ち、自分で考え始めた合図です。


もっと知りたいという動きが、質問の形になって出てきます。



圧迫されたと感じた面接が、高い評価だった例があります。


和やかに終わった面接が、低い評価だった例もあります。



面接中の体感と、評価票の点数は、しばしば一致しません。



厳しい面接官に当たったと感じたときほど、落ち着いて最後まで語り切ってください。



★運が動かせる幅は、限られています



ここが、今回の中心です。


評価票には、複数の観点があります。



質問の背景に答えているか。


話が分かりやすいか。


教育観が一貫しているか。


表情と態度が整っているか。


子どもへの視線があるか。



これらの土台部分が高い水準にあれば、どの面接官に当たっても、一定以上の評価に届きます。


面接官の個人的な好みが左右できるのは、その上に乗る部分です。

数点分の幅にすぎません。



そして、ここに大切な構造があります。


準備の水準が低いほど、運の比重は相対的に大きくなります。

土台が薄いと、面接官の気分や好みが、そのまま結果を決めてしまいます。



準備の水準が高いほど、運の比重は小さくなります。


土台が厚ければ、多少の好みの差は、結果をひっくり返しません。



面接官ガチャへの対策は、ガチャの結果を変えることではありません。


ガチャの影響を受ける範囲を、小さくしていく作業です。



★どんな面接官にも届く語りの五つの条件



では、誰に当たっても機能する語りとは、どのようなものでしょうか。



五つの条件があります。



1.結論を先に置く。



テンポの好みに関わらず、最初の一文で要点が届きます。


途中で話を遮られても、核心はすでに相手の手元にあります。



2.誰にでも分かる言葉を使う。



専門用語や、学校現場の内輪の言い回しを避けます。


そうすれば、どの立場の面接官にも、同じ内容が同じ形で伝わります。

民間人面接官がいる場合、この条件はさらに重要になります。



3.具体的な場面を入れる。



抽象論への好みは、面接官によって分かれます。


しかし、人の姿が浮かぶ話は、立場や性格を越えて残ります。



教室の光景。


生徒の表情。


そこで自分が何を感じたか。



この部分は、どんな面接官の中にも像を結びます。



4.断定を強くしすぎない。



語尾が強いと、厳しい面接官との間に摩擦が生まれます。


反論したくなる気持ちを、相手の中に作ってしまいます。



柔らかい語尾は、どの相手とも衝突しません。


最も伝えたい一文だけ、強さを残す。


それ以外は、一段下げておきます。



5.三人全員に視線を配る。



質問した一人だけに向けて語ると、残りの面接官の評価が置き去りになります。



答え始めは、質問した面接官を見ます。


語りの途中で、他の面接官にも視線を移します。


最後に、もう一度、質問した面接官に戻ります。



この配り方ができると、全員が自分に向けて話されたと感じます。



★当たりを引いたときに、取りこぼさないこと



好意的な面接官に当たったときのことも、考えておいてください。



うなずきが返ってきます。


和やかな空気になります。


話を広げる余地が生まれます。



そのとき、広げる材料を持っているかどうか。


ここで、得点が伸びるかどうかが決まります。



当たりを引いても、手元に材料がなければ、点は伸びません。


控えの札を用意しておくことが、ここで効いてきます。



運に恵まれたときに、その運を得点に変えられるかどうかも、準備で決まります。



★結果を、面接官のせいにしないでください



最後に、分析の姿勢について述べておきます。



不合格だったとき、面接官が厳しかったからだと結論づけてしまうと、翌年の改善点が一つも残りません。



運の要素は、確かに存在します。


しかし、それを分析の出口にすると、そこで思考が止まります。



順序を決めておいてください。


まず、自分の側で改善できる部分を洗い出します。



結論を先に置けていたか。


言葉は分かりやすかったか。


具体的な場面を語れたか。


表情はどうだったか。



そこまで点検して、それでも説明がつかない部分だけを、運として処理します。


この順序を守れば、毎年、改善点が残ります。



★第16回のまとめ



面接官ガチャは、実在します。



立場による違いは、設計で対応できます。


個人の性格や好みによる違いは、完全には予測できません。


ただし、運が動かせる幅は限られています。


準備の水準を上げるほど、運の比重は下がっていきます。



結論を先に置く。


誰にでも分かる言葉を使う。


具体的な場面を入れる。


断定を強くしすぎない。


全員に視線を配る。



どの面接官に当たっても機能する語りを持つこと。


これが、面接官ガチャへの唯一の対策です。




河野正夫




 
 
 

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