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第15回:不合格を繰り返す面接の特徴とは? 【初歩から学ぶ面接合格戦略】(30回連載シリーズ)

執筆者の写真: 河野正夫
河野正夫
14 時間前
読了時間: 7分

【初歩から学ぶ面接合格戦略】(30回連載シリーズ)


第15回:不合格を繰り返す面接の特徴とは?



★不合格を、主観で捉えないでください



残念だった。


頑張りが足りなかった。


力が出し切れなかった。



不合格の通知を受け取ったあと、この言葉で自分を納得させてしまう方が多くいらっしゃいます。


ここに留まっている限り、翌年も同じ結果になります。



不合格には、分析可能な要因があります。


主観的な評価に置き換えてしまうと、その要因が見えなくなります。


今回は、不合格が繰り返される場合に共通して観察される特徴を、整理していきます。





★不合格を、自分の人間性や人生と結びつけないでください



もう一つ、先に確認しておきます。



教員採用試験の面接は、初対面の面接官と二十分程度会話し、その場で評価される営みです。


そこで下された判定が、あなたの人間性や人生そのものを測るものにはなりません。


測られているのは、その二十分で、好感・共感・好印象を持ってもらえたかどうかです。



不合格は、人格への評価とは違います。


二十分間の設計が機能しなかったという、限定された事実です。



この切り分けができてはじめて、冷静な分析が始まります。


ここから、不合格が続く場合の特徴を、四つの層に分けて見ていきます。



★第一層 思考の型に関する特徴



まず、面接をどう捉えているかという層です。



1.精神論に寄っている。



頑張れば、いつかは合格する。


この考え方で毎年臨んでいる方がいらっしゃいます。



教員採用試験は、ライバルとの競争です。


そして、採用側が採用したい人を選ぶ就職活動です。



人生において、頑張りは大切なものです。


しかし、面接の合否を決める変数とは、別のものです。



頑張りの量を増やしても、配分の設計が変わらなければ、結果は動きません。



2.科学的な思考ができていない。



世の中には、元気づけの語りだけで指導を行う人がいます。


精神論を語り、昭和の美学だけで語りを組み立てさせようとする旧態依然とした指導も、まだ残っています。



受験者の側も、励まされると気持ちがよくなります。


ですから、それを信じたくなります。



しかし、ここは冷静に見てください。



励ましを受けて合格する方は、もともと合格圏にいた方です。


そうでない場合、気持ちがよくなったという事実は残っても、結果は変わりません。



必要なのは、面接を科学的に捉え、科学的に戦略を立案し、実行することです。



3.前年度の反省を活かしていない。



これは、最も改善しやすく、最も見落とされやすい特徴です。



昨年うまくいかなかった語りを、また使います。


昨年とほぼ同じ自己アピール書や志望動機文を提出します。


面接の受け方そのものも、昨年と同じです。



同じ入力を与えて、違う出力を期待している状態になっています。


何年も、十何年も不合格が続く場合、たいていこの特徴が含まれています。



昨年の自分の語りを、今年もそのまま使っていないか。


まず、ここを確認してみてください。



★第二層 技術に関する特徴



次に、語りと見せ方の技術に関する層です。



4.レトリックとテクニックの区別がついていない。



レトリックは、それがレトリックだと気づかれた瞬間に、すべての力を失います。



相手に気づかれないうちに、好感・共感・好印象を勝ち取っていく。


これが、レトリックの働き方です。



自然に振る舞う。


静かに振る舞う。


印象に残る一言を使うときでさえ、それが自分の心から出てきたように響かせる。



ところが、レトリックを中途半端にかじると、小手先のテクニックに変わります。



不自然になります。


不格好になります。


見ている側が痛々しく感じる語りになります。



日本庭園の自然美を思い出してください。


計算し尽くした上で、計算を感じさせない。


そこまで到達してはじめて、レトリックは機能します。



5.表情と見え方に無頓着である。



見た目の魅力は、実際に評価を動かします。


これは、人が人を選ぶ場である以上、避けられない現実です。


そして、その大部分は、準備期間の手入れと習慣で作れます。



肌と髪の状態。


姿勢。


声の張り。


体型とスーツ・シャツ等の合い方。


表情の動きの幅。



ここに手をつけていない場合、対策すべき領域を一つ丸ごと落としたまま、本番を迎えていることになります。



教員は顔でなるものではない。


その言葉は正論です。


しかし、正論を掲げているだけでは、評価は動きません。



適切な戦略を立て、脚本と演出を整えれば、見え方の課題は必ずカバーできます。


ここは、演出のレトリックで勝負がつく領域です。



★第三層 準備行動に関する特徴



三つ目は、準備の進め方に関する層です。



6.指導の「はしご」をしている。


ある講師に見てもらった語りを、職場の校長にも見てもらいます。


さらに、別の講師にも見てもらいます。


セカンドオピニオンが大切な場面もあります。


しかし、面接の語りについては、事情が違います。



科学的に分析され、戦略に基づいて設計された語りが、複数の目を通るたびに少しずつ削られていきます。


角が取れ、特徴が消え、最後に残るのは、力のない語りです。



不安が強いほど、多くの人の意見を集めたくなります。


その行動が、せっかくの設計を骨抜きにします。



勝負は、信じられる一人の指導者のもとで戦う。


これが、必勝の形です。



★第四層 前提条件に関する特徴



最後は、語りの技術以前の層です。


土俵に上がれているかどうかの話になります。



7.筆記試験の得点が低すぎる。



一次試験と二次試験は別だとしている自治体でも、筆記の得点が極端に低ければ、採用側は慎重になります。



学力への懸念は、教師としての適性への懸念に直結します。


子どもに教える立場である以上、当然の判断です。


筆記の得点が低すぎる場合、面接での評価も厳しくなります。



8.免許の状態が整っていない。



社会人が、免許取得見込みの状態で受験する。


二種免許のまま、何年も講師を続けている。


ここは、採用する側の視点で並べてみてください。



免許取得済みの社会人と、免許取得見込みの社会人。


どちらを採用したいでしょうか。



一種免許の人と、二種免許の人。


どちらを採用したいでしょうか。



受験資格があることと、合格可能性があることは、別の問題です。



倍率が一倍台の状況であれば、結果が変わる場合もあります。


しかし、倍率が三倍を超える試験では、この差はそのまま結果に表れます。



あなたのライバルは、免許を持っています。


あなたのライバルの免許は、一種です。


ここを整えることが、語りを磨くことより先に来る場合があります。



9.民間企業に在籍したまま受験している。



正社員として大企業に勤務しながら、毎年、教員採用試験を受験する。

合格したら退職して教師になろうと考えている。



この立ち位置は、面接官に伝わります。


学校現場を知らず、授業の経験もなく、不合格でも安定した職が保証されている方。


一方で、すでに退職し、講師として教壇に立っている方。


どちらに好感・共感・好印象が生まれるかは、明らかです。



採用側は、この職を選び取る覚悟を見ています。


まず退職し、講師として現場に立ってから受験する。


この順序を踏んだ方が、結果は大きく変わります。



10.過去のトラブルへの対策ができていない。



採用にあたっては、人物についての調査が行われます。



採用側が、調査を行っていると公表することはありません。


ですから、行われていないと考える方もいらっしゃいます。


しかし、過去に何らかのトラブルや問題があった場合、そこは確実に影響します。



心当たりがある方は、対策を設計する必要があります。


毎日一生懸命働いていれば認めてもらえる、という考え方では、この問題は解決しません。


ここも、科学的に対処すべき領域です。



★四つの層で、自分の位置を確認します



ここまでの十の特徴を、層ごとに並べ直します。



第一層は、思考の型です。


精神論、科学的思考の欠如、前年度の反省の未活用。



第二層は、技術です。


レトリックとテクニックの混同、表情と見え方への無頓着。



第三層は、準備行動です。


指導のはしご。



第四層は、前提条件です。


筆記の得点、免許の状態、在籍先、過去のトラブル。



自分がどの層でつまずいているのかを特定してください。



層が違えば、打つ手もまったく違います。


第四層の課題を抱えたまま語りだけを磨いても、結果は動きません。


逆に、前提条件が整っている方であれば、第一層と第二層の改善が、そのまま得点に変わります。



★第15回のまとめ



不合格は、分析できる現象です。



残念だった、力が出せなかった。


その言葉で終わらせてしまうと、来年も同じ場所に立つことになります。



思考の型。


技術。


準備行動。


前提条件。



この四つの層を、一つずつ点検してください。


つまずいている場所が特定できれば、そこから先は、具体的な作業になります。




河野正夫


 
 
 

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