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第14回 場面指導突破の裏技: 「いじめ」「不登校」「保護者対応」の即答フレーズ集

  • 執筆者の写真: 河野正夫
    河野正夫
  • 2025年9月11日
  • 読了時間: 6分

第14回 場面指導突破の裏技


「いじめ」「不登校」「保護者対応」の即答フレーズ集



【大学生のための、教採裏技講座】全20回



1.はじめに



教員採用試験の二次試験では、面接や模擬授業に加え、場面指導が課される自治体が増えています。


場面指導とは、学校現場で想定される具体的な事例を与えられ、受験者がその場で即時対応を行う試験です。


いじめの発見、不登校児童生徒への対応、保護者からのクレームなど、現場で頻発する事案がテーマとして出題されます。


場面指導では、受験者が「教員としてどのように対応するか」を即座に示す必要があります。


単なる言葉の巧みさではなく、法令・学習指導要領・危機管理マニュアルに基づいた適切な判断ができるかどうかが問われます。


そのため、暗記した模範解答をそのまま言うだけでは合格できません。


試験官は、実際の現場で子どもや保護者に安心感を与えられるか、組織の一員として行動できるかを総合的に評価しています。


本稿では、場面指導で高評価を得るための思考法と、代表的な三つの事案に対する即答フレーズを解説します。





2.試験官が評価する三つの視点



場面指導における評価基準は、個人面接や模擬授業と異なります。試験官は次の三つの観点から、受験者を観察しています。



(1)安全確保と危機管理能力


第一に重視されるのは、子どもを安全に守る行動がとれるかです。


いじめの発見や不登校の相談、保護者対応など、いずれの場面でも最優先すべきは子どもの安全と安心です。


そのため、場面指導では必ず「安全を確保する」「子どもの心情を第一に考える」という発言から始めることが基本となります。


初手を誤り、いきなり自分の意見を押し付ける対応は大きな減点につながります。



(2)組織としての対応姿勢


学校は個人プレーではなく、チームとして機能する組織です。


受験者が独断で判断せず、管理職や関係機関と連携をとる姿勢を示せるかが評価されます。


たとえば「校長に報告」「養護教諭と連携」「スクールカウンセラーにつなぐ」など、組織的対応を意識した言葉を用いることが重要です。



(3)説明責任と信頼関係の構築


保護者や児童生徒に対する言葉遣いも、重要な評価項目です。


説明責任を果たし、信頼を得られるような話し方ができるかどうかを試験官は見ています。


言い訳や感情的な対応は厳禁です。誠実さと冷静さを保ちつつ、相手の立場に寄り添う表現が求められます。



3.即答のための思考フレーム



場面指導は、与えられた状況に即座に対応する試験です。


準備なしに完全な対応を考えようとすると、言葉が詰まったり、論理が乱れたりして減点されます。


そこで、事前に思考フレームを決めておくことが効果的です。



基本の流れは以下の四段階です。



1. 安全確保


まず、子どもの安全や心情を第一にする姿勢を明言する。


例:「まずは○○さんの気持ちを安心させることを優先します。」



2. 状況把握


事実確認を行い、感情や憶測で判断しない姿勢を示す。


例:「関係する児童生徒から丁寧に話を聞き、記録を残します。」



3. 組織連携


教員一人で抱え込まず、管理職や関係機関と連携する。


例:「すぐに校長先生と情報共有し、必要に応じて関係機関へつなぎます。」



4. 保護者・関係者への対応


保護者に対しては誠実な説明を行い、安心感を与える。


例:「事実を確認したうえで、適切に説明いたします。」


この四段階を意識すれば、どの場面でも筋道の通った対応を即答できます。



4.具体的場面別対応例



(1)いじめへの初期対応


いじめは、場面指導で最も頻出するテーマの一つです。


「いじめ防止対策推進法」に基づき、学校は組織的・迅速に対応する義務を負っています。


試験官は、受験者が以下を即答できるかを見ています。



☆児童生徒の安全確保を最優先すること


☆事実確認を丁寧に行うこと


☆組織として対応する姿勢を示すこと



即答フレーズ例:


「まず○○さんの安全を確保し、安心して話せる場を作ります。そのうえで、関係する児童生徒から事実を丁寧に確認し、記録します。速やかに管理職に報告し、学校全体で対応を検討します。」


ポイントは、「安全確保」「事実確認」「組織対応」の順で明言することです。


ここで感情的に断定する発言をすると、大きく減点されます。



(2)不登校への対応


不登校は、子どもの背景が複雑で一様な対応が難しいテーマです。


試験官が重視するのは、児童生徒の気持ちに寄り添い、無理なく支援する姿勢です。


また、学校と保護者、関係機関が連携して継続的にサポートする視点が欠かせません。



即答フレーズ例:


「まずは○○さんの気持ちを受け止め、安心して話せる関係を築きます。そのうえで、保護者の方とも連携しながら、スクールカウンセラーや関係機関と協力し、無理のない登校支援を進めていきます。」


無理に登校を促す発言は避けます。


「段階的」「継続的」「連携」というキーワードを盛り込むと高評価につながります。



(3)保護者対応


保護者からのクレームや相談は、学校現場で避けられない場面です。


場面指導では、感情的にならず、誠実で冷静な対応を示すことが重要です。



即答フレーズ例:


「まずはお話をしっかりとお聞きし、事実を確認いたします。そのうえで、学校としてできる対応を整理し、管理職とも相談しながら誠実にご説明いたします。」


このとき、その場で即断即決しないことがポイントです。


試験官は、受験者が保護者に寄り添いながらも、組織として判断する姿勢を評価します。



5.場面指導突破のための準備法



場面指導は「一発勝負」ですが、事前準備によって対応力を大きく伸ばせます。



1. 法令・マニュアルの理解


いじめ防止対策推進法、児童虐待防止法、学校安全法など、基本法令と学校の危機管理マニュアルを理解しておきます。



2. キーワード暗記よりも流れを覚える


フレーズそのものを丸暗記するのではなく、「安全確保→状況把握→組織連携→説明責任」という流れを体に染み込ませます。



3. 模擬練習で即答力を鍛える


優れた指導者のもとで模擬場面指導を繰り返し、想定外の質問にも冷静に答えられる状態を作ります。



6.まとめ



場面指導は、教員採用試験の中でも実践力を最も直接的に測る試験です。


試験官は、受験者が子どもを守り、保護者や同僚と信頼関係を築きながら、組織の一員として行動できるかを見ています。


「安全確保」「事実確認」「組織連携」「説明責任」という四段階を意識すれば、どの事例にも対応可能です。


即答フレーズはその場限りの言葉ではなく、考え方を支えるツールとして活用しましょう。


短時間のロールプレイであっても、言葉と態度の両面から「安心して任せられる教師」という印象を与えることが、合格への最短ルートです。



次回予告


第15回は「実技試験(音楽・体育・英語)で差をつける工夫」をテーマに、苦手分野を補い、得意分野を最大限に活かす戦略を解説します。


音楽・体育・英語それぞれで試験官が見ているポイントと、短期間で効果を出す練習法を具体的に紹介します。




河野正夫



 
 
 

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