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小論文シリーズ20「魅力ある授業」

  • 執筆者の写真: 河野正夫
    河野正夫
  • 2025年6月25日
  • 読了時間: 3分

【小論文課題】


児童が楽しく学校に通うために魅力ある授業づくりを目指していくことが求められます。魅力ある授業とはどのような授業であると考えますか?


(600文字以内)





【小論文】


 魅力ある授業とは、児童が自ら学びたいという気持ちを持ち、主体的に参加できる授業である。そのためには、児童の興味関心を出発点に、問いを持たせ、考えを深める活動を取り入れることが重要である。知識の一方的な伝達ではなく、児童が自分で考え、表現し、友達と意見を交わすプロセスの中に、学ぶことの楽しさが生まれる。


 私は以前、生活科で「地域のひみつを見つけよう」という単元を担当した。児童たちはグループごとに興味のある場所を選び、探検やインタビューを通して地域の人々と関わりながら学びを深めた。中には、公園の落ち葉の多さに着目し、木の種類や清掃活動を調べた児童もいた。その児童は、地域の清掃活動の担い手が高齢者に偏っていることを知り、自分たちにできることを考えるようになった。このような学びを通じて、児童は調べる力や発表する力だけでなく、地域とのつながりの大切さも実感していた。


 この経験から、魅力ある授業とは、児童の気づきを出発点にし、学びが自分ごとになるように工夫された授業だと考える。今後も、児童が「もっと知りたい」「伝えたい」と思えるような教材の工夫や対話の機会を大切にし、学び合いを深める授業づくりに努めていきたい。その際には、学習内容と生活とのつながりを意識し、児童が日常の中で学びを活用できるよう支援する視点を重視して、主体的な学びを大切にしていく。



【執筆の観点】



1. 序論では、「魅力ある授業」の本質的要素を明確に定義する


序論においては、課題文の語句「魅力ある授業とはどのような授業か」という設問に対し、自らの定義づけを行うことが不可欠です。


「児童が自ら学びたいという気持ちを持ち、主体的に参加できる授業」と位置づけ、一般論にとどまらず、児童の視点から見た学びの魅力を指摘しています。


さらに、「問いを持たせる活動」「考えを深めるプロセス」など、教師の工夫によって生まれる学びの構造を簡潔に概観し、読者に本文展開の方向性を予告しました。



2. 本論では、実践に基づく描写によって具体性と説得力を確保する


本論では、自身の実践経験として「生活科における地域探究活動」を取り上げ、児童の興味から出発し、学びがどのように深まり、広がっていったかを描写しています。


インタビューや現地観察を通して児童の視点が変化し、「自分たちにできること」を考える段階に至ったという展開で、授業が単なる知識習得にとどまらず、主体的な行動変容を促しています。


また、具体的な活動内容を記述することで、読者が授業の全体像を把握しやすくしました。



3. 結論では、教育的理念と今後の展望を接続する


結論部では、「学びが自分ごとになるような授業」が魅力的であるという主張を改めて確認し、教師の今後の指導方針として「教材の工夫」「対話の機会」「生活とのつながり」の重要性を言語化しています。


これは、児童の内発的動機を支える環境づくりへの意識を反映し、教育実践者としての自己の立場と今後の目標とを論理的に接続しています。


短絡的なまとめにせず、論旨を深化させる結論表現にしています。




河野正夫



 
 
 

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