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第2回:大学生のための面接無料講座:大学1・2年から始める面接対策:未来の自分を設計する

  • 執筆者の写真: 河野正夫
    河野正夫
  • 2025年6月7日
  • 読了時間: 5分

はじめに


「早すぎる」準備など存在しない



「面接対策は、3年生の後半からで大丈夫だろう」「まずは教職課程を終えてからでいい」という声をよく耳にします。


しかし、教員採用試験の面接において問われるのは、今この瞬間のスキルだけではありません。


大学生活を通じてどのような視座を持ち、どのように学び・行動してきたか、つまり“時間軸を含む人格形成”こそが問われているのです。


とくに「大学1・2年生」の過ごし方は、面接における語りの「源泉」となる貴重な時間です。


本稿では、面接試験で評価される人物像を見据えたうえで、1・2年から取り組むべき準備と、その具体的な方法論について解説します。





1.教員採用試験の面接で問われる「人生としての文脈」



面接官は、単に受験者の知識や言葉遣いを評価しているのではありません。


彼らが見ているのは、その人が「これまでどう生き、なぜ教師を志し、これからどのような教育を実践していくつもりなのか」という、連続した人生の物語です。


この文脈性を語るためには、「動機」「経験」「反省」「成長」の積み重ねが不可欠です。


短期間の付け焼き刃では到底太刀打ちできません。


たとえば以下のような問いに、どれほど実体をもって語れるかが合否を分けるのです。



☆なぜ教師になろうと思ったのですか?


☆その思いが強くなったきっかけは?


☆教育実習以前に、子どもとどのように関わってきましたか?


☆ボランティアで印象に残った出来事はありますか?



こうした問いに答えるためには、大学入学からの能動的な経験の蓄積が不可欠です。



2.「逆算型キャリア設計」で面接対策をデザインする



面接対策とは、質問への“答え”を用意することではありません。


それ以前に、「語るに足る経験」を自ら作り出すことが求められます。そこで有効なのが、逆算型キャリア設計です。



【Step1】最終ゴールの明確化


まずは「教員採用試験の面接で語れる人物」になることをゴールと設定します。


つまり、教育観、実践経験、価値観、エピソードが備わった人物像を目指します。



【Step2】評価される人物像の理解


面接で評価される人物像には、次のような特徴があります。



☆教育現場に対する深い理解と志をもつ


☆子どもや保護者との関わり経験がある


☆困難な場面で粘り強く対応した経験がある


☆教師として成長し続ける姿勢をもっている



このような人物像を目指し、そこから逆算して大学生活を設計します。



【Step3】経験計画の立案


上記を踏まえて、1・2年生の段階で次のような具体的な活動を意図的に取り入れることが重要です。



☆教育系ボランティア(放課後教室、学習支援、児童館)


☆子ども・保護者と関わるアルバイト(塾、習い事教室など)


☆大学主催の教育実地体験や観察実習への参加


☆教育時事や教育政策についての自主的な学習


☆学内外でのプレゼンテーションやスピーチ機会の獲得


☆地方自治体の教育委員会の公開資料やウェブページ等を読む習慣



こうした経験は、3・4年生での教育実習や模擬面接において、「他の受験者と差がつく語り」を生み出す基盤となります。



3.「無目的な活動」を避ける視点



大学生活は、自由であるがゆえに「漫然と過ごしてしまう危険」もあります。


たとえば、漫然とアルバイトを続ける、惰性的に授業を履修する、授業外の活動に全く参加しない、といった姿勢は、面接での語りを支える力になりません。


重要なのは、活動の内容そのものよりも「意味づけ」です。


たとえばカフェのアルバイトでも、以下のように捉えると、教育的に価値ある経験となります。



☆初対面の人と信頼関係を築くコミュニケーション技術を学んだ


☆後輩指導を通じて教える難しさと責任を感じた


☆クレーム対応で「聴く力」の重要性を実感した



つまり、「教育現場とつながる視点」で日々の行動を内省的に振り返る力が、何よりも大切なのです。



4.1・2年からの差が、そのまま「語りの深さ」になる


以下は、面接評価で高得点を取った学生の典型的な特徴です。


☆1年生の頃から地域の子ども食堂に通い続けていた


☆学部で学んだ教育心理学を、子どもとの接し方に応用していた


☆定期的に教育ニュースをノートに要約し、自分の意見を書き溜めていた


☆これらは決して「特別な才能」ではありません。地道な積み重ねと、日々の出来事への教育的視座が、語りに深みをもたらしているのです。


☆逆に、直前になって「教育観って何だろう?」「何を話せば評価されるの?」と慌てる受験者は、「言葉だけで中身がない」と判断されてしまいがちです。



おわりに


今からできる3つのステップ



「面接対策は4年からでも間に合う」という考えは、今や通用しません。


大学1・2年のうちから意識的に経験を設計し、それを言語化する練習を始めることで、面接での語りは飛躍的に豊かになります。



最後に、今日からできる3つのステップをご紹介します。



1. 自分の教育への思いを100字で書いてみる


 →初期の教育観の輪郭を把握できます。



2. 大学で得た学びを週1回、子どもや教育との接点に関連づけて記録する


 →教育的視座の習慣化に役立ちます。



3. 教育現場に関するニュースやコラムを月に2本読む


 →教育的見識を早期から広げられます。



次回予告



第3回:面接で問われる「教育観」の正体とは?


「あなたの教育観を教えてください」と言われたとき、何をどう答えればいいのでしょうか?


教育観の構造と表現方法について、教育哲学と実践経験の両面から掘り下げます。




河野正夫



 
 
 

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