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【第1回】なぜ10回以上落ち続けるのか: 失敗の本質を解剖する 【10回以上不合格だからこその教採面接講座】

  • 執筆者の写真: 河野正夫
    河野正夫
  • 2025年6月6日
  • 読了時間: 5分

【第1回】なぜ10回以上落ち続けるのか:失敗の本質を解剖する


【10回以上不合格だからこその教採面接講座】(連載シリーズ)




はじめに:


10回以上の不合格は「無能」の証ではない



教員採用試験において10回以上不合格になると、多くの受験者が「自分は向いていないのではないか」「もう無理かもしれない」と自信を喪失します。


しかし、まず最初に強調しておきたいのは、「10回以上の不合格」は決して能力の欠如や人格的な問題を示すものではないということです。


むしろ、長期にわたって挑戦を継続してきたその粘り強さや情熱こそ、教育現場において極めて価値のある資質です。


ただし、それでも合格できないという現実がある以上、「何か」が本質的に間違っている可能性があります。


本連載の第1回では、その「何か」を論理的・戦略的に明らかにし、逆転合格への第一歩として、失敗の本質を解剖していきます。







「努力」と「戦略」のズレがもたらす長期不合格



長年不合格を繰り返す方の多くに共通するのは、「努力の量」と「合格に必要な戦略」とのあいだにズレがあるということです。


例えば、模擬面接を何度も繰り返し、想定問答を大量に用意し、面接講座も受講している。


それでも合格できない、このような状況は、「努力の方向」がずれている場合にしばしば見られます。


教採面接は、単に「正しい答えを言えるか」を見る試験ではありません。


むしろ、面接官は次のような観点から受験者を評価しています。



☆自己理解と職業理解が一致しているか


☆言葉に「実践の裏付け」があるか


☆想定外の問いに対する柔軟性を持っているか


☆学び続ける力を持っているか



つまり、定型的な回答や表面的な「やる気」では、真の評価には結びつかないのです。



「準備したことを話す」から「語るべきことを語る」へ



これまで何年も不合格が続いている方に特に多いのは、用意した回答をどれだけ忠実に再現できるか、という方向に意識が偏っているケースです。


これは、「面接=準備したものを発表する場」という誤解に基づくものです。


しかし、教採面接はプレゼンテーションではありません。


対話です。


面接官が受験者の語りから何を読み取り、どう評価するかがすべてであり、「いかに伝えたいことを話すか」ではなく、「いかに相手の問いに応答できるか」が問われるのです。


例えば、面接官が「最近の教育課題についてどう考えていますか?」と尋ねたとき、用意していた別の話題を無理に差し込むような回答をしてしまうと、対話として成立しません。


重要なのは、その場の問いに対し、自己の信念・実践・教育観が自然に滲み出るように語ることです。



「評価されない努力」に陥るメカニズム



面接において不合格が続く人は、しばしば「評価されない努力」に傾倒してしまいます。


たとえば、以下のような取り組みは、一見すると熱心に見えますが、戦略的には的外れであることが多いのです。



☆面接ノートに模範回答を何十ページも書き写す


☆「面接官が喜ぶフレーズ」を探し、丸暗記する


☆直前に10人以上と模擬面接を行う



これらの行為が悪いわけではありません。


しかし、「評価者が何を見ているか」「どのように自分の実践が伝わるか」という視点がなければ、自己満足に終わってしまいます。


採用試験は自己表現の場ではなく、「学校という共同体に入るための対話」です。


教育現場という共同体にふさわしい人材かを、面接官は観察しています。



「教員らしさ」を誤解していないか?



不合格を繰り返す人にありがちなもう一つの特徴は、「教員らしさ」に対する誤解です。


例えば、



☆常に明るく元気でなければならない


☆教育理想を強く語るべきだ


☆すべての質問に自信満々で答えることが求められる



といった誤った認識が、逆に不自然な印象を与えてしまうことがあります。


実際の現場では、冷静に状況を捉える力、聞く力、協働する力が重視されます。


面接でも、「理想を語る」だけでなく、「現場の課題とどう向き合うか」「失敗からどう学ぶか」といった視点が欠かせません。


その意味で、「10回以上落ちた」という経験そのものが、実は大きな強みに転化し得るのです。


大切なのは、「失敗をどう受け止めてきたか」を自分の言葉で語れるかどうかです。



今後に向けた戦略的視点の導入



本連載では、今後9回にわたって以下のような視点を体系的に解説していきますが、第1回のまとめとして、次の3点を押さえていただければ幸いです。



1. 戦略の再構築が必要です。


努力の「量」ではなく、「評価に結びつく努力とは何か」を問い直しましょう。



2. 語りの再設計が必要です。


暗記型の回答から、対話型・実践型の語りへと移行する必要があります。



3. 失敗経験を語る力が必要です。


長年の受験歴を「弱み」ではなく、「学びの軌跡」として語る準備を始めましょう。



次回は、


「合格者と不合格者の決定的な差とは:


面接の非言語情報を攻略する」


と題し、言語外の要素、表情・声・姿勢・沈黙の扱い方といった見落とされがちな面接の本質に踏み込んでいきます。


逆転合格への鍵は、戦略の刷新にあります。


今からでも遅くありません。


本質を見極め、軌道修正することが、合格への最短ルートです。




河野正夫




 
 
 

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