第1回:不合格の真因を科学的に分析する方法 【教員採用試験の不合格を合格に変える!】(全20回連載)
- 河野正夫
- 2025年9月26日
- 読了時間: 7分
第1回:不合格の真因を科学的に分析する方法
【教員採用試験の不合格を合格に変える!】(全20回連載)
★★はじめに★★
教員採用試験に落ちてしまった時、「なぜダメだったのか分からない」「何を改善すればいいのか分からない」と感じる人が多いようです。
しかし、落ちた理由を感情的に考えるのではなく、データや事実をもとに冷静に分析することで、次回の合格への道筋が見えてきます。
この記事では、教育学や心理学の研究で分かっていることを使いながら、不合格の本当の原因を見つける方法をお伝えします。
難しい言葉は使わずに、誰でも実践できる分析方法を説明していきます。

★★不合格の原因は一つじゃない! 4つの要因を知ろう★★
教員採用試験に落ちる原因は、一つだけではありません。
いくつかの原因が重なって不合格になることがほとんどです。
原因は大きく4つのグループに分けることができます。
1. 知識・理解の問題(認知的要因)
これは、単純に知識が足りなかったり、理解が浅かったりする問題です。
例えば、教育法規を覚えていない、専門教科の内容が分からない、問題文を正しく読み取れないなどがあります。
2. 心の問題(情意的要因)
やる気が続かない、不安が強すぎる、自信がない、勉強に対する態度が良くないなど、気持ちや心の状態に関する問題です。
「どうせ受からない」と思いながら勉強していませんでしたか?
3. 勉強方法の問題(方法論的要因)
勉強のやり方が間違っている、時間の使い方が下手、過去問を活用できていない、復習をしていないなど、勉強の進め方に関する問題です。
4. 環境の問題(環境的要因)
勉強する場所がない、時間が取れない、情報が手に入らない、周りからのサポートがないなど、勉強を取り巻く環境に関する問題です。
★★客観的なデータを集めよう★★
感覚や印象だけで「ここが悪かった」と決めつけるのは危険です。
まずは、事実やデータをしっかりと集めることから始めましょう。
☆試験結果を詳しく調べる
まず、自分の試験結果を細かく分析します。
筆記試験は科目別の点数、面接試験は評価項目別の点数など、できるだけ詳しい情報を集めます。
多くの都道府県では、情報開示で、受験者に詳しい成績を教えてくれるので、必ず請求しましょう。
☆勉強の記録を数字で見る
勉強時間はどのくらいだったか、どんな教材を使ったか、過去問は何回解いたか、模擬面接や模擬授業演習は何回受けたかなど、勉強に関することを数字で整理します。
勉強日記をつけていた人は、それを見直してみてください。
☆困ったことを具体的に書き出す
理解できなかった単元、覚えられなかった内容、面接で答えられなかった質問、模擬授業でうまくいかなかったことなど、具体的な問題点を文章で記録します。
★★数字を使って原因を見つける★★
集めたデータを使って、何が一番問題だったのかを数字で確かめてみましょう。
☆勉強と成績の関係を調べる
例えば、「過去問を解いた時間」と「筆記試験の点数」に関係があるかを調べます。
過去問をたくさん解いた科目ほど点数が高かったなら、過去問が効果的だったということが分かります。
「面接練習をした回数」と「面接の評価」の関係も調べてみましょう。
練習回数が多いほど評価が高かったなら、練習不足が原因だったかもしれません。
☆どの勉強法が一番効果的だったかを調べる
複数の勉強法を試していた場合、どの方法が一番成績に影響したかを調べます。
例えば、「教科書を読む時間」「問題集を解く時間」「暗記カードを使う時間」のうち、どれが一番点数アップにつながったかを比較します。
☆自分のレベルと試験のレベルの差を知る 模擬試験の結果などから、今の自分の実力と合格に必要なレベルの差を具体的に計算します。
例えば、「筆記試験で合格点まであと20点必要」「面接で平均点より10点低い」などです。
★★勉強の効率を分析する★★
人間の脳には、一度に覚えられる量に限界があります。
効率的に勉強するには、この限界を理解して勉強方法を工夫する必要があります。
☆勉強内容の難しさをチェックする
自分の基礎学力と比べて、勉強した内容が難しすぎなかったかを確認します。
基礎ができていないのに応用問題ばかり解いていませんでしたか?
☆教材や勉強方法をチェックする
使った教材は分かりやすかったか、勉強の順番は適切だったか、復習のタイミングは良かったかなどを振り返ります。
分からない説明の教材を使い続けていると、時間の無駄になります。
☆新しい知識と既存の知識をつなげられたかチェックする
新しく学んだことを、すでに知っていることと関連付けて覚えられていたかを確認します。
バラバラに覚えるより、関連付けて覚える方が記憶に残りやすくなります。
★★自分の勉強プロセスを振り返る★★
効果的に勉強するには、自分の勉強のやり方を客観的に見る能力が大切です。
これを「メタ認知」と呼びます。
☆計画段階をチェックする
目標設定は具体的でしたか?
勉強計画は詳しく立てていましたか?
時間配分は現実的でしたか?
例えば、「教員になる」、「ギリギリでもいいから受かりたい」というような曖昧な目標ではなく、「○○県の小学校教員に上位層で合格する」というような具体的な目標を立てていたかを確認します。
☆実行段階をチェックする
計画通りに勉強できましたか?
分からない問題に出会った時、どう対処しましたか?
集中して勉強できる時間はどのくらいでしたか?
勉強場所は適切でしたか?
☆評価段階をチェックする
定期的に自分の実力をチェックしていましたか?
模擬試験の結果を活かしていましたか?
他人からのアドバイスを参考にしていましたか?
★★改善方法を科学的に考える★★
分析結果をもとに、研究で効果が証明されている方法を使って改善策を立てます。
☆知識・理解の問題への対策
知識を整理するために「マインドマップ」を作る、具体的な事例を使って理解を深める、自分で説明できるようになるまで練習するなどが効果的です。
☆心の問題への対策
小さな目標から始めて自信をつける、勉強する理由を明確にしてやる気を保つ、リラックス法を覚えて不安を減らすなどが有効です。
☆勉強方法の問題への対策
少しずつ間隔を空けながら復習する「分散学習」、覚えたことを思い出す練習をする「想起練習」、なぜそうなるのかを考えながら学ぶ「深い学習」などを取り入れます。
☆環境の問題への対策
勉強場所を整える、勉強仲間を見つける、必要な情報を集めやすくするなど、勉強しやすい環境を作ります。
★★具体的な分析の進め方★★
実際に分析を進める時は、次のステップで行います。
ステップ1:
データを集める(1週間) 試験結果、勉強記録、使った教材、受けた模擬試験の結果などを全て集めます。
ステップ2:
問題点を整理する(2-3日) 集めたデータから、4つの要因(知識、心、方法、環境)のどこに問題があったかを分けて書き出します。
ステップ3:
数字で確認する(2-3日) 勉強時間と成績の関係、使った教材と理解度の関係などを数字で確かめます。
ステップ4:
改善策を決める(1週間) 分析結果をもとに、次回の勉強計画を立てます。優先順位をつけて、重要なものから取り組むようにします。
★★まとめ★★
教員採用試験の不合格を科学的に分析することは、次回の確実な合格につながる大切な作業です。
感情的にならず、データと事実をもとに冷静に分析することで、本当の問題点が見えてきます。
この分析で身につく「自分の学習を客観視して改善する力」は、教員になった後も子どもたちの学習指導に必ず役立ちます。
今回の不合格を成長のチャンスと捉えて、科学的なアプローチで合格を目指しましょう。
次回は、合格者と不合格者の決定的な違いについて、具体的なデータをもとに詳しく解説していきます。
今回の分析結果と合わせて読むことで、より効果的な対策が立てられるようになるでしょう。
河野正夫



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