1次試験後にやること——自己採点と次の動き方。【教採ブログ連載】第7回
- 河野正夫
- 1 日前
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【教採ブログ連載】第7回
1次試験後にやること——自己採点と次の動き方

★試験が終わった直後にすべきこと
1次試験が終わった瞬間、多くの受験者が「できた」「できなかった」という感覚の波に飲まれます。
手応えがあった受験者は安堵し、手応えがなかった受験者は落ち込みます。
しかし、試験直後のその感覚は、実際の得点とは必ずしも一致しません。
「できた」と感じていても思わぬミスがあることがあり、「できなかった」と感じていても実際には合格点に届いていることがあります。
試験直後にすべき最初のことは、感覚に流されることではなく、記憶が鮮明なうちに自分の回答を記録しておくことです。
特に筆記試験では、試験会場を出た直後が、自分がどの問題にどう答えたかを最も正確に思い出せる時間です。
問題用紙への書き込みが許可されていた場合は、自分の選んだ選択肢に印をつけておいた状態で持ち帰ることができます。
許可されていなかった場合は、会場を出てすぐに、気になった問題や迷った選択肢をメモしておきましょう。
この記録が、その後の自己採点と振り返りの材料になります。
★自己採点のやり方
自己採点は、試験当日の夜か、遅くとも翌日の午前中に行うことをすすめます。
時間が経つほど記憶が薄れ、正確な自己採点が難しくなります。
自己採点に使う解答は、受験した自治体が試験後に公開する正答、または教採専門の予備校・出版社が作成する速報を参照してください。
自治体によって正答の公開時期は異なりますが、多くの場合、試験日から数日以内に公式サイトで公開されます。
自己採点を行う際には、以下の手順で進めることをすすめます。
まず、全問題の正誤を確認し、得点を計算します。
次に、間違えた問題を科目別・分野別に整理します。
教職教養であれば「教育法規」「学習指導要領」「教育心理」といった分野ごとに、一般教養であれば「国語」「数学」「時事」といった科目ごとに、どの領域で間違いが多かったかを確認します。
この分析が、2次試験対策に向けた学習の見直しと、次年度に向けた課題整理の両方に使えます。
論作文については、自己採点という形での数値化は難しい科目です。
書いた内容を振り返り、「序論・本論・結論の構成が崩れていなかったか」「具体性が伴っていたか」「題意に正対していたか」という観点で自己評価をしておきましょう。
可能であれば、信頼できる指導者に読んでもらい、フィードバックをもらうことが最も確かな振り返りになります。
★自己採点の結果とどう向き合うか
自己採点の結果が出たとき、その数字をどう受け止めるかは、次の行動に大きく影響します。
得点が自分の予想より高かった場合も、低かった場合も、まず冷静に受け止めることが重要です。
自己採点はあくまで参考値であり、公式の結果ではありません。
選択肢の記憶が曖昧な問題、正答の解釈が自治体によって異なる可能性がある問題など、自己採点と公式結果の間にずれが生じることはあります。
得点が高かった受験者に伝えたいことは、安心しすぎないことです。
1次試験の筆記で高得点を取っても、2次試験の準備を怠れば合格には届きません。
自己採点の結果が良好であることは、2次試験対策をすぐに始めるための好条件として活用してください。
得点が低かった受験者に伝えたいことは、公式結果が出るまで諦めないことです。
自己採点の精度には限界があります。
また、合否は得点だけでなく、他の受験者の得点分布や自治体の採点基準によっても変わります。
自己採点の結果にかかわらず、公式の1次合格発表が出るまでは、2次試験の準備を進めることが最も合理的な行動です。
★試験後の「空白期間」をどう使うか
1次試験が終わった直後から合格発表までの期間は、受験者にとって精神的に不安定になりやすい時間です。
「受かっているだろうか」「あの問題を間違えたかもしれない」という思いが繰り返し浮かぶことは、自然なことです。
しかし、この期間を不安の中で過ごすか、次の準備に使うかで、合格発表後の動き出しの速さが大きく変わります。
1次試験後から合格発表までの期間は、自治体によって異なりますが、おおむね数週間から1か月程度あります。
この期間を2次試験の準備に使い始めることが、最も合理的な選択です。
「1次に受かってから2次の準備を始めよう」という発想は、合格発表後に動き出す時間的な余裕を失わせます。
2次試験は、個人面接・集団面接・集団討論・模擬授業・場面指導など、筆記試験とはまったく異なる準備が必要です。
これらの準備は、一朝一夕には仕上がりません。
1次試験後の期間から少しずつ始めることで、合格発表後に焦らず本格的な準備に移行できます。
★1次試験後に始める2次試験対策の第一歩
1次試験が終わったその週から始められる2次試験対策の第一歩を整理します。
最初にすべきことは、受験する自治体の2次試験の内容と日程を改めて確認することです。
個人面接だけを実施する自治体もあれば、集団討論・模擬授業・場面指導・論作文を組み合わせて実施する自治体もあります。
自分が受験する自治体の2次試験の構成を正確に把握したうえで、どの科目に時間を配分するかの方針を立ててください。
次にすべきことは、面接票・面接シートの準備を始めることです。
多くの自治体では、2次試験の出願にあたって面接票や自己申告書等の提出が求められます。
この書類は、面接試験における質問の根拠になるものです。
丁寧に作成する必要があり、時間をかけるべき作業です。
1次合格発表を待たずに下書きを始めておくことで、発表後の提出期限に余裕を持って対応できます。
また、個人面接の頻出質問への回答を考え始めることも、この時期から始められる準備です。
「志望動機」「目指す教師像」「学生時代に力を入れたこと」といった基本的な質問への回答を、自分の言葉で整理しておきましょう。
回答を丸暗記する必要はありません。
何を言うかの骨子を持っておくことが、2次試験の面接準備の出発点です。
★試験を振り返る——次につながる記録を残す
1次試験後のタイミングで、試験全体の振り返りを記録として残しておくことをすすめます。
振り返りの内容は、以下の観点で整理してください。
どの科目・分野で得点できたか、できなかったか。
試験中に時間配分で困った場面はあったか。
緊張の度合いと、その対処がうまくいったかどうか。
論作文の構成と内容に、今から修正するとすればどこか。
この振り返りは、今年度の2次試験対策に直接使える情報であると同時に、万が一次年度に再挑戦することになった場合の貴重な記録になります。
試験の記憶が鮮明なうちに書き留めておくことで、時間が経ってから「あのとき何を感じていたか」を正確に思い出すことができます。
振り返りは、反省会ではありません。
次の準備に使うための情報収集として、客観的な視点で記録してください。
★最後に——試験後の行動が、次のステージを決める
1次試験が終わった瞬間から、合格へのプロセスは次のステージに移ります。
筆記試験の結果を待ちながら不安の中で過ごすことも、2次試験の準備を今すぐ始めることも、どちらも選べます。
しかし、合格発表後に「もっと早く始めておけばよかった」と後悔しないためには、今動き始めることが唯一の選択です。
自己採点を丁寧に行い、振り返りを記録し、2次試験の準備を少しずつ始める。
1次試験後のこの動き方が、2次試験の合格可能性を確実に高めます。
河野正夫



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