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第1回:面接とは?【初歩から学ぶ面接合格戦略】(30回連載シリーズ)

執筆者の写真: 河野正夫
河野正夫
3 分前
読了時間: 5分

【初歩から学ぶ面接合格戦略】(30回連載シリーズ)


第1回:面接とは?



この連載は、教員採用試験の面接を受けるすべての方に向けたものです。


大学生の方も、講師として働いている方も、民間企業から教職を目指す方も、同じ入口に立っています。


その入口にあるのが、「面接とは何か」という問いです。


最初にこの問いを扱うことには理由があります。


面接というものの正体をどう捉えているかで、準備の方向が丸ごと変わってしまうからです。


方向さえ定まれば、同じ量の努力が、そのまま得点に変わっていきます。





★面接は、オーディションです



面接は、面接官との会話の時間として用意されているわけではありません。


面接は、採用のためのオーディションです。


舞台に立つ人を選ぶ場であり、選ばれるために自分を見せる場です。


オーディションと聞くと、大げさに感じる方もいらっしゃると思います。


けれども、構造はまったく同じです。


限られた時間の中で、選ぶ側が「この人と一緒にやっていきたい」と感じるかどうかで結果が決まります。



ですから、面接は、戦略的なアピールの場です。


自分という素材を、どう見せれば面接官の心が動くのか。


その設計をした受験者が、高い評価を受け取っていきます。



★面接官は、アンケートを取っていません



面接では、実にさまざまなことを聞かれます。


志望動機、学級経営、いじめへの対応、そして趣味や特技。


ここで押さえておきたいのは、面接官が情報を集めているわけではないという点です。



たとえば、「あなたの趣味・特技は何ですか」と聞かれたとします。


面接官は、受験者の趣味の統計を取っているわけではありません。


読書が何十パーセント、サイクリングが何パーセントといった数字に、面接官の関心はまったく向いていません。



では、面接官が見ているものは何でしょうか。


趣味を語るときのあなたの表情、声の調子、話の運び方を見ています。


その語りの中ににじみ出てくる、人間的な魅力や深みを見ています。



趣味の話には、その人の輪郭がよく表れます。


何に心を動かされてきたのか。


どんなふうに物事に向き合ってきたのか。


初めて聞く相手にも届くように、言葉を選べているか。


短い語りの中に、そうしたものが全部乗ってきます。



答えの中身より、答えている人そのものが見られています。


この一点を理解しているかどうかで、準備の質は大きく変わります。



★質問は、対話をするための材料です



面接で出される質問は、対話を始めるための材料です。


どの質問にどう答えたかで、採点表が機械的に埋まっていくわけではありません。


一連のやり取りを通して、受験者がどういう人物なのかが立ち上がってきます。



教員採用試験は、教師としての適性がある人を採用する場です。


面接官は、目の前の受験者を見ながら、別の光景を思い浮かべています。



この人を子供の前に立たせたら、適切な指導ができるだろうか。


この人に保護者対応を任せたら、落ち着いたやり取りができるだろうか。


この人と職員室で机を並べたら、どうだろうか。



面接官は、この想像を働かせながら、受験者の話を聞いています。



評価されているのは、教師として、人間として、一人の社会人として、適切な対話ができるかどうかです。


職業人としてのコミュニケーション能力が、質問の内容を越えたところで測られています。



同じ内容を答えても、伝わり方には差が生まれます。


声の届き方、間の取り方、相手の反応を受け止める姿勢。


そうした要素が積み重なって、「この人は現場でやっていける」という感触が育っていきます。



★採用する側の視点に立ってみる



面接には、もうひとつの側面があります。


面接は、採用される側が、採用する側に気に入ってもらえるかを試される場です。



採用する側の気持ちを想像してみましょう。


教育委員会も、学校も、ひとつの組織です。


組織には、文化があり、風土があり、独特の雰囲気があります。


採用する側は、その組織に合う人を迎え入れたいと考えます。



一緒に働きたいか。


部下として迎えたいか。


同じ組織に属してほしいか。


面接官は、この三つを判断しています。



面接官は、その自治体で長く教育に携わってきた方々です。


自分たちの学校に、来年度、新しい先生として立ってもらう人を選んでいます。


その目線で見られていると考えると、面接の景色は変わってきます。



この視点に立つと、準備すべきことが見えてきます。


正しい内容を用意することは、出発点です。


その上に、面接官の心が動く要素を積み上げていく作業が待っています。



★好感・共感・好印象が、合格のカギです



面接で高い評価を受ける方には、共通点があります。


面接官に、三つの感情を持ってもらえていることです。



好感です。「いいね」と感じてもらうこと。


共感です。「私もそう感じる」と思ってもらうこと。


好印象です。「いい人だね」と受け止めてもらうこと。



法律や施策を引用して、整った答えを述べることには意味があります。


自分の能力を的確に伝えることにも意味があります。


その上に、この三つの感情が加わったとき、評価は大きく伸びていきます。



面接官も人間です。


人が人を選ぶ場である以上、聞いている側の感情が動くかどうかが、結果を左右します。



そして、この三つは、生まれ持った性格で決まるものではありません。


語る材料の選び方、話の組み立て方、伝え方の工夫で、意図的に作り出していけます。


この連載で扱っていくのは、その具体的な方法です。



★第1回のまとめ



面接は、単なるテストではありません。


面接は、単なる会話でもありません。



面接は、あなたが教師として、人間として、社会人として、魅力ある人であるかどうかが判断される場です。


そして、面接官が、あなたと一緒に働きたいと感じるかどうかを見極める場です。



面接官から、好感・共感・好印象を感じ取ってもらうこと。


これが、合格への最大の王道です。



まずは、この一点を胸に置いてください。


ここから先の準備は、すべてこの土台の上に積み上がっていきます。




河野正夫

 
 
 

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